アルスノート : 造形譜
 The study of Notation for Algorithmic Arts


Ars & Arp 0-1
 COMA DESIGN STUDIO
 Ken ISHIGAKI  石垣 健
Ars (Arsnote) と
Arp (Arsnote Performer)について 
更新 20050502


アルスノートは,たとえば音楽の楽譜のように,実際の楽器や歌声の大まかな構成をあらわします.造形表現を構成する様々な要素,要因,属性などを,それぞれの性質に準じて,分割し,尺度による定量化などをすることによって,文字や記号に対応させ,大まかな構成を表したデザインそのものです.
arsnote sample
Compsym2a.ars
LoadImage ( "Compsym2.bmp" ) ;
SetCylinder ( 0, 0.236, 0.236, 0.162 ) ;
SetCylinder ( 1, 0.75, 0.25, 0.1 ) ;
SetCylinder ( 2, 0.764, 0.764, 0.162 ) ;
SetCylinder ( 3, 0.25, 0.75, 0.1 ) ;

SetWeight ( 1.0 ) ;

SetRotation ( 0, 1, 20, 300.0 ) ;
SetRotation ( 1, 1, 20, 300.0 ) ;
SetRotation ( 2, 1, 20, 300.0 ) ;
SetRotation ( 3, 1, 20, 300.0 ) ;
SetRotation ( 0, 1, 20, -300.0 ) ;
SetRotation ( 1, 1, 20, -300.0 ) ;
SetRotation ( 2, 1, 20, -300.0 ) ;
SetRotation ( 3, 1, 20, -300.0 ) ;

CaptureImage ( 01, "Compsym2aCap01.bmp" ) ;

  一方,アルスノート パーフォーマは,音楽にたとえれば「楽器とその演奏に習熟した演奏家」のようなものです.CGでいえば,「コンピュータとそのシステムを自在に動かすプログラマー」です.
 使用する機器やシステムを熟知し,その特性を生かし,養われた感性と的確な選択によって構法を組みたて,アルゴリズムによる仮想現実的表現と共に,出力機器を調整し作動させて具体的制作を行ないます.

 この両者の造形プロセス,構成と構法を一体化させるためのコラボレーションツールとして開発されたシステムが,情報技術を活用したArsnote and Arsnote Performer, 略して Ars & Arp なのです.

 音楽でも,造形でも,私達がその構成の基となる音やかたちを生み出すことは,人間の鋭い感性を知れば知るほど,難しいことに思われます.数十億年という時間と共に生じた自然の形態は,私たちのもって生まれた感性と,文化的伝統の中での生活により,更に洗練された形となって息づいているからです.
しかし,昨今の科学は,新しい観点により,自然形態のプロセスを着々と解明しています.これらをアルゴリズム化しシミュレートすることは,芸術としての新しい「科学的デッサン」を見出していると言えるでしょう.
古典となった「科学的デッサン」としての透視図法やカメラの実直さは,人間の造形表現の特異な空間性を再認識させ,視覚芸術におけるパターン認識の面白さを気付かせます.
 アルスノートとアルスノートパーフォーマArs & Arp (アルス&アルプ)の連携は,新しい「科学的デッサン」により,形とそのプロセスを再認識し,それらを自在に組替え変容させる事によって,未踏の芸術性を求めて,日々開拓されている芸術工学なのです.
Ars & Arp へのアプローチ.
 Ars & Arp の扱いは,楽器を演奏する事と似ています.

 あなたは見たこともない楽器を手にしたときどうしますか? 先ず,「これはどうやって弾くの?」と聞くと思います.ユニークな奏法など,始めからできるものではありません.なかなか音の出ない楽器もありますが,とりあえず音らしきものがすぐ出る楽器もあります.
 音さえ出ればもうしめたもの?楽器とのリアルタイムでインターラクティブなコミュニケーションができるわけです.
 それは,もしかすると,長い旅路の始まりであるかも知れません.
 Ars & Arp は,芸術,科学,技術が一体となって開発される芸術工学です.したがって,Ars & Arp も開発者達に使用法を教わり,どんどん自分で弾いてみることが大切です.
楽器が悪いんじゃない?と思った人は,自分でも改良して作ってみましょう.いつかArp界の STRADIVARI とか, Steinway などと言われる Performerを手にすることができるかもしれません.

Arsnote の記述法.
 アルスノートを書くにはどうすれば良いか?
簡単です.未だ何のルールもないからです.自分で,あるいは仲間で形式をつくりましょう.では世界に通じる形式は何か?これは大変難しい問題です.大袈裟に言えば歴史の決めることで,悩んでみてもどうにもなりません.おそらく,世界中で今,似たようなことを多くの人が意識し,あるいは無意識に考え行動しているでしょう.

「子供から大人まで,誰もが学べ,楽しめる Arsnote:造形譜 」.これが,当分の間,私達の旅のみちしるべなのです.

 「急がば回れ」という言葉があります,おそらくどんな経験も,自分を知る近道となるでしょう.


 「科学と芸術の融合」...言葉とは,発するだけで世界を駈け巡れる素敵な乗り物です.こんなに便利な言葉を使って,たぶんイルカやボノボ?も人間同様,概念の空間に遊んでいます?

 一方,人間は,嫉妬深いのか,自転車や自動車,飛行機を作り,鯨も驚く?インターネットを構築しました.自動車が,人が走るより力強く速いように,コンピュータは,計算や情報の処理において,人より速く正確なようです.もはや,こんな時代ですから,「走る言葉」をパソコンにのせ,「作動する知性」と共に概念の世界をかけめぐり,「科学と芸術の融合」を夢見ても,あながち無駄なこととは言えません.CGに見るように,ニュートンの法則も,複雑な複雑系の現象も,即座に「走る言葉」は視覚化してくれるからです.スクリプト(簡易プログラム)としてのアルスノートがこれら専門家のシミュレーションプログラムと連動し「構成する言葉」として新しい芸術を生み出しても もう不思議はありませんね. 「そう, あなたさえその旅立ちに同意できれば...」
 そして,いつの日かまた来た道を戻ったりもするでしょう.真に己が身体性に目覚めたときには...     isi

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