Gallery COMA : Ken ISHIGAKI : 石垣 健



Note of Designing Code ”蒼壁” 1980 第44 回新制作展  東京都美術館

造形ノート

 流れは、その所在と運動を反転させる。
従って、この作品は上下のない雌型と雄型の,境界の律動をモチーフとした。
このような造形の場合,モデュールは重要な役割を担う.全体と部分の対比,部分と部分の対比,複雑な相互関係をモヂュールは明確にしてくれるのである.感では得られない数理的関係をメチエとして取り込み,フォルムに微妙な調整を加えて統合する.できあがったマケットを測定し図面化することで更に制作実寸のモヂュールが明記される.1cm単位の一見荒い指定であるがこれが実制作時に安心と緊張を与えるのである.さらに最後に陶器としての長時間の焼成は、作品の力学的バランスを保証し、誕生の重力場を記す.これは火による得度であろう.


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