Gallery COMA : Ken ISHIGAKI : 石垣 健
建築譜 ファサード SIMA9243 1999
Performance Data : Faca6722p1-8
*Formical Score : Faca6720からのアレンジ(*編形)
Arsnote : このデザインは,私が小野襄建築研究室の研究生だった頃に構成したデザインだ.
「ONOJIN」 建築界 Vol23 No.1/ 1973 に掲載していただいた.まだトナー式のコピー機などなく,ジアゾ系の青焼きの感光紙で要素を切り張りして配置を検討していた.
印刷にするための版下を作るには,ダブルトレーシングペーパーに烏口やロットリングペンで点描して陰影を付けていた.ブキッチョで根気のない私には不向きな仕事で,先輩たちに大変お世話になったことを覚えている.
四半世紀の進歩とはすごいもので,これをパソコンで再挑戦してみたわけだが,頭の中のイメージとしてはさほど変化はなかった.とはいえ,手は手なりの,CGはCGなりの発想法がある.どんな時代でも,人間の発想力はひるむことなく,あらゆる手段を駆使していくだろう.
*Formical Score : Faca6720
基本となる造形譜は線だけの表現なので,これを構成譜として断面をアレンジし,スウィープ(掃引)した.
下図の造形譜のデータ形式は,右下のようにポリゴンメッシュとなっている.
少々乱暴なおさまりの3Dデータだが,造形譜としては問題ない.
ディテールは,実制作者(performer)の自由な彫刻的解釈に任せよう.
スウィープする断面形状を再検討した結果,NCルーターを使って下図のような石膏モデルが出来上がった.
荷重を縦方向に流す方立を加えている.
Maquette : : 建築譜 ファサード 1999
*Formical Score : Faca6723
Performance Data : Faca6723H2
切削された目方
Maquette : : 建築譜 ファサード 1999
Performance Data : SIMA9243
*Formical Score : SIMA9243
これは,ジュエリー用のCADでの変形.
なんでもぐにゃぐにゃと曲げられ,サポートさえ付ければ光造形機にかけられる.
ロストワックス法で真空・加圧鋳造(吸引と遠心力で加圧)するからこそできるわけだが,
これを建築的スケールにするのはかなり大事だ.
Maquette : : 建築譜 ファサード 1999
Performance Data : SIMA9243
*Formical Score : SIMA9243
CG Performance : : 建築譜 ファサード 1999
Performance Data : Faca6720p-11
*Formical Score : Faca6720
Arsnote
プレキャストコンクリートも,GRCも,メンテナンスの難しさがあある.
かといって,四角いガラスばかりの無表情な都市空間では,すぐに飽きがくるだろう.
ヨダレも歳月の証しとなる木造のように…できそうにもないが,イメージだけでも記しておこう..
冗談ですよ! 建築の装飾は,ほんとうに難しいですね.