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● RELIEF '91  1991



  RELEIF '91
CG レンダリングによるパーフォーマンス





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RELEIF '91  CG レンダリングによるパーフォーマンス
NC切削機さえあれば,実制作が可能なのだが….

Performance Data : ZON9114910BM28
Formative Score : ZON9114

 



レリーフ

RELEIF '91
休眠中の巨大なNC切削機に出会えた!
パンチテープからのGコード出力でNC切削した凹型からのパーフォーマンス

 



レリーフ

離型作業中のPCコア
Form Score  "RELEIF '91" ZON9114910BM28  1991


 

 


 

2.5次元の切削機にはパンチテープリーダーが付いている.長すぎて読み取れないパンチテープに換えて,ノートパソコンを RS232Cケーブルでつなぎ, N-88 BASICで通信ソフトを作り,3.5inchのフロッピーディスクから造形譜を送信することにした.

造形譜からGコードを自動生成する変換プログラムも作成. この方法なら,Gコードを打ち込む手間も無く,どんなに複雑なデータでもONLINEで切削できる.

 

アルスノート

 激変の20世紀末だった.21世紀に入り,汎用3Dソフトの普及により,プレゼンに使える詳細なレンダリングが可能となってきた.造形譜(Formative Score)レベルの表現は,多様なパーフォーマンスをシミュレートすることで.さらに実制作(Performance)が可能な製作データ(Gコードプログラムなど)を作成できる.設備が伴えば,具体的な製作がすぐにでも可能なのだ.
 芸術性を語るのにコストは別問題だが,実際に建てねばならない建築は,コスト問題をクリアしなければ施工は始まらない.したがって初めから複雑な造形性を放棄している場合が多いのである.

 ものづくりの一連の過程は,どんなにスピードを増してもその複雑さに変わりはない.制作システムがより使いやすくなっても,そのアルゴリズムはむしろ複雑になる.例えば,誰もが使える電気釜ですら,その炊飯工程はかなり複雑なようだ.そこにははっきりと記述されたプログラムがあるが,もはや顧客が全行程を理解するのは難しい.かといってメニューボタンを押すだけで製品や作品ができてしまっては,何の拠り所にも,自慢話にもならない. “勘”に頼っている時代は,この一文字が全てだった.「あとは勘をつかんでやってみてください….」こんな言葉を取り戻すには,やはりどう考えても,記譜と楽器の演奏が楽譜を中間的表現として定立させるように,造形過程にも造形譜といった中間的表現が必要なのだ.「どうぞあとは,自由に貴方の解釈を….」となる日が来るだろうか.



Gallery COMA : Ken ISHIGAKI : 石垣 健

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